土地そのものに問題がある場合がある!
皆様、こんにちは。
福岡の住宅の診断・調査でお馴染みのイクスプランでございます。
あなたは家を買おうと思った時に何を見ますか?
立地や周辺の環境、駅からの距離や市街地へのアクセスなど確認するところはいろいろありますよね。
中古住宅であれば、家そのものも確認の対象になります。
でも、家を買うときはこれ以外のところも見ておいてほしいと思います。
それは今回お伝えする「土地の問題」です。
住宅診断(ホームインスペクション)をしていると、ドアの閉まりが悪いとか、隙間ができているということがあります。
たいていの場合、梁が外れかけていたり、木材を留めるナットが緩んでいたりするのですが、それ以外にももっと根本的な問題が潜んでいることもあります。
それは土地そのものに問題があるケースです。
土地に問題がある、といってもイメージしにくいと思いますのでもう少し具体的にお伝えすると、土地が動いてしまったことによる問題です。
土地が動くといっても地球規模もののではなく局地的なものです。
たとえば、家が建っている土地のすぐそばに急な崖や池(水路・だんぼ)があるときは要注意です。
すぐには問題がなくても、崖や池の方向に地面が傾いていってしまうことがあります。
崖など地面に高低差があるところは地層も傾いているので、家を建てるときに盛り土をして土地を平らにします。
盛り土は一見硬そうに見えても、もとからある地盤と比べるとやっぱり弱いので、長い時間をかけて少しずつ傾いてしまうことがあります。
土地そのものが傾いてしまうと、当然上に建っている家も傾いたり、歪んだりしてしまいます。
しかも、足元からがたついている状態なので補修にかかる費用も非常に高く、場合によっては建て替えになってしまうこともあるんです。
また、家そのものよりも注意してほしいものがあります。
それが「擁壁(ようへき)」です。
擁壁とは石やコンクリートを使った壁です。お城の石垣をイメージしてもらえればいいと思います。石垣ほど大規模でなくても、丘の上に建っている住宅地では大抵見つけることができますね。
もし、買おうとしている家の敷地内に3メートルも4メートルもある擁壁がある場合は要チェックです。
敷地内に積まれた擁壁が破損すると、所有者が修理する必要があり、かかる費用は家の修理の比ではないことがあります。
それこそ1000万円、下手をすると数千万円の出費になることも珍しくありません。
たとえば、この写真では擁壁の一部が膨らんでいます。
これは擁壁の内側から圧力がかかってブロックが押し出されている状態です。
上に載っているブロック塀も割れているのがわかると思います。
これはかなり危険な状態です。
このまま放置しておくと、地震や大雨で土が水を吸ったりしてさらなる圧力がかかったときに擁壁ごとが崩れてしまう可能性もあります。
もし擁壁が崩れて隣地へ被害が出てしまった場合、土地の持ち主が損害賠償をしなければなりません。
大規模な擁壁であれば、最終的な損害額は4000~5000万円くらいになることもあります。
仮に隣地への被害がなくても土地がずれている状態なので、上に建っている家に悪影響が出る可能性もあります。
家を買うときは、「より安定した生活をしたい」と考えてのことが多いと思います。
でも、土地そのものの問題の有無を見極めないと安定どころか大きなリスクを抱え込んでしまい、将来的に大変なことになることもあります。
そのようなことにならないよう、家を買う前は住宅診断(インスペクション)をおすすめしています。
家だけでなく、その周辺の土地も調査しますので、危ない物件を事前に見極めることができます。
もし、家を買った後でも早い段階で調べておけば被害を最小限にすることができますので、ちょっとでも心配があればご相談ください。
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◆主な業務
・住宅診断サービス(インスペクション)・耐震診断(耐震基準適合証明書の発行)、耐震補強計画・フラット35中古住宅適合証明書の発行
・購入住宅の内覧会立会い・同行、新築工事の第三者による工程検査、施工不良・不具合調査など。
・既存住宅瑕疵保険(個人間売買)の発行・特殊建築物等(マンション他)の定期検査報告・造改築等工事証明書の発行
(株)EQSPLAN(イクスプラン)一級建築士事務所
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